2025/07/18 21:10
~あいらりん音浴CD【還エル】【全キ雫】セルフライナーノーツ3~
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〇 CDができるまで
「CDを作ろう」
と点さんに言われたのは、
ユニットを組んで、何度か一緒に音浴会を開催したあたりでした。
音楽好きな人は、自作CDを制作したりするというイメージでしたので、
楽しそう、活動の記録になるね、と
軽い気持ちで「いいね」と返答しました。
「録音技師を頼む」
「フジコ・ヘミング女史を担当したこともある録音技師」
という話になり、
どうも最初に軽い気持ちで返事したのとは違う世界だなあ、
と、あとから気づいたような状態でした。
ただ、せっかくの機会でしたので、
自分なりに最高のことはしたい、という気持ちが生まれ始め、
いろいろな面で、肚が座ったのだと思います。
スタジオ録音のために青森から東京まで遠征し、
また、いろいろな人の助けを得ながら
東京浅草吉原での音浴会を満席で開催することができ、
「あいらりんの音を録音する」と決めたことから、大きな変化が始まりました。
あいらりんの二人が出会ったのは、2024年8月8日です。
2025年2月初旬に東京遠征することとなり、
半年前には想像もつかない展開となりました。
遠征もスタジオ録音も、楽しい雰囲気でしたが、
その中で、お客様に「音」をお届けする、ということについて
録音技師の吉田さんや、
元職業音楽人だった点さんを通じて
無言で教えていただいたような気がします。
いま、あらためて出来上がったCDを聴きながら、
演奏者の「イメージ」は
リアルに「音」として表現されるもの、
ということを実感しています。
ぜひ、私たちの「イメージ」の世界に触れてみてください。
そこでお逢いできることを楽しみにしています。
(やまざき さりな)

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〇録音について
・エピソードなど
録音についてのエピソードというと主観的には膨大にありすぎて、
「一体何を話したらいいのだろう?」というのが率直なところ。
実際の録音についての詳細は、
後述の【録音技師の紹介】でお伝えするとして──
本項では、
本作品の制作にあたって時々皆様からいただいたご質問について、
また、この場を借りてお伝えしたいことなどを述べさせていただきます。
【なぜCDなの?】
デジタルメディアが主流となったこのご時世に、
なぜ物理メディアであるCDで出版するのか?
これについては当初、かなり真剣に考えました。
──現物をお持ちいただくことが、ご負担にならないだろうか?
──音自体はデジタルでも届けられるのに、地球の資源を使う意味があるのか?
──そもそも再生機器をお持ちでない方も多い時代に、CDを前提にしてしまってよいのか?
…など、CDという“現物”に伴うネガティブな側面は重々承知のうえで──
それでも、私たちは「CDでお届けしよう」と決めました。
なぜなら、あいらりんの音は、次々と消費されゆくデジタルカルチャーのスピード感と、あまり相性がよくないように思えたからです。
まるで新幹線の屋根に乗った綿毛のように、届けたい場所にたどり着く前にそのスピードに振り落とされてしまう──そんな危うさを感じました。
もちろん、スマホで冒頭をパパッとチェックできる便利さも素晴らしいと思います。
でも、そんなふうに日々を忙しく過ごす皆さまにこそ、ふと一息ついてゆったりと過ごすひとときのお供でありたい。
だからこそ、あいらりんは「CDで届ける」ことにしたのです。
そしてCDであるからには、とことん丁寧に、心を尽くして。
一枚の絵画に他ならないジャケットを手に取って眺めつつ、包装を剥がし──
音の旅路に満ち満ちた円盤そのものをプレイヤーにそっと乗せて──
再生ボタンを押し、ゆったりとくつろいで最初の一音を待つ。
その一連の体験こそが、CDという物理メディアならではのゆったりとした魅力だと思うのです。
まずはぜひ、スピーカーやヘッドフォンで、あいらりんの音の世界を体感してください。
空気や気配すら録り込んだかのような、深くやさしい響きが、あなたの空間にそっと満ちていきますように。
もちろん、現代という時代へのリスペクトも込めて──
CDをお買い上げくださったあなたへのプレゼントとして、
CDを上回る高音質のハイレゾ版や、
気軽に楽しめるmp3版など、
その魅力を活かした各種のデジタル音源もご用意しています。
そんな想いでお届けするこのCD。
音はもちろん、
アートワークやこのライナーノーツも含めて、
CDだからこそ味わえる“ひととき”を、
どうぞ心ゆくまでお楽しみください。
【価格について】
一般的な市場に流通している音楽CDとくらべて、
あいらりんのCDは高額な価格設定とさせていただいております。
それは、いくつかの大切な意思と願いを込めたから。
そのひとつとして、
まずこのCDを「音楽マーケットの商品」ではなく、
「サウンドメディテーション&リトリートという”音浴体験”」としてお届けする。
という、あいらりんからのメッセージを込めたからです。
膨大な物量とスピードで通過してゆく”情報”としての音ではなく、、、
ゆったりと落ち着いたひとときに、聴くたびにこころとからだがほぐれゆく──
そんな瞑想やヒーリング・リフレッシュを目的としたアクティビティそのものをお届けするように、
まるでリトリートのワークショップクラスのような、「体験型の音浴作品」として創ろう、という意思のもと制作したからです。
リトリートやワークショップに参加するような特別な時間を、
いつでもどこでも手元で味わっていただけると考えたら、
この価格はむしろお手頃!と自信を持っています。
このCDを実際にお買い求めいただいたあなたにも、
是非この”体験”を感じ慈しんでいただきたい、と願っています。
──というわけで、すっかり長くなってしまったエピソードトーク。
やはり語りはじめるとキリがないので、
このあたりで次項へ移りたいと思います。
※その他の意味については、ちょっと堅苦しくなりそうなので・・・
実際に会ってお話ししたときに、
気になる様なら直接聞いてみてくださいね!
(おりん処葛巻 りん小屋 点)
